お盆に海で死にかけた話
こんばんは。ぎんです
さっき突然海で話しかけてきたパワフルなおじいちゃんに缶コーヒーもらいました。
猛暑の夏も終わりが見えてきましたねー
今年は内地が暑すぎて沖縄の方が逆に涼しいっていう不思議な現象が起きてましたが...
沖縄、避暑地化!みたいなことになってましたけど、実際どうなんでしょうね?
沖縄は日差しと湿気がすごいのでそんなに涼しくはないんですよね(笑
さて、そんなこんなで自分は今年はとにかく海に行ってます。
目的は素潜りで魚突きです!お金がない苦学生には沖縄の海は魅力的....鍵のついてない冷蔵庫みたいなもんです笑
ちょっと話は逸れるんですけども、沖縄が生んだスーパースターにBEGINってバンドがあります。島唄とか有名ですよね!
そのBEGINに「オジー自慢のオリオンビール」って歌があります。オジーはうちなーぐちでおじいちゃん、オリオンビールは沖縄でビールといえばこれ!って感じの超王道ビールのことです。
その歌詞の中に「金がないなら海にが行くさ 魚があれば生きられる なんくるないさ やってみれ 働くからこそ休まれる」って節があります。
自分ここの歌詞大好きなんですよね。沖縄では本当に魚があれば生きられます。笑
実際自分なんてご飯は一日2回豆腐に納豆かけて食べて、それでも足りない分は海で魚とってきてます。スーパーで魚買うお金なんてないです(笑
とても盛り上がるいい歌なのでぜひ聞いてみてください。沖縄旅行で居酒屋行った時この歌歌えると地元の人と仲良くなれますよ!笑
さて、タイトルにある通り....実は先週海で2年連続死にかけました。(笑
やっぱりお盆に海は行っちゃダメなんですね..
なんで死にかけたかって言うと、まず去年の話なんですが
去年のお盆、友達とカヤックで海に出て、沖でタバコを一服しようじゃないか、と言う話になりました。
そこで、1人乗りのシットオンカヤックに二人で乗り込み、オール一本でライフジャケットなし、海水の侵入を防ぐ蓋(下の図)もつけずに沖へと繰り出しました。この時点で自殺行為もいいとこだったんですが..
海水の侵入を防ぐ蓋
沈みそうなカヤックを交代で漕いでなんとか岸から80mほどの地点につき、さて一服..とその時
なんと、友達がバランスを崩し、ライターを海に落としてしまったのです。そのライターを取ろうと自分が身を乗り出したその瞬間、なんとか保ってきたバランスが崩れ..
2人とも海に投げ出されました。
しかし、海に落ちたこと自体は想定外だったものの、「涼しくなったな!」などとふざけあっていました。カヤックも浮いていたので、なんとかひっくり返して乗り込もうとしました。
しかし....
経験がある方は少ないと思うのですが、ひっくり返ったカヤックを足のつかない海で元に戻すのって結構コツがいる作業なんです。2人ともカヤックなんてそんなに乗った経験がなく、「仕方ない、このまま泳いで引っ張って帰ろうか」などと言っていたその時、友人が異変に気づきました。
「このカヤック、沈んでない?」
確かに、先ほど死んだ魚みたいにお腹全体がぷかぷか浮いていたカヤックが傾き、だんだん沈んできているようです。その時、僕は海水の侵入を防ぐ蓋を置いてきたことに気がつきました。このままでは沈んでしまう...
少し焦りが出てきた2人だったのですが、さらに大きな悲劇が待ち受けていました。
カヤックがタイタニックのように沈んでいき、もうほとんど先頭のとんがりしか浮いていない状態になり、途方に暮れふと岸の方向を見たその時....
血の気が引きました。
「....岸が見えない」
さっきまで岸の近く、80mほどの地点にいたはずでしたが、いつの間にか海岸は遥か遠く、見えなくなっており、山がかろうじて見えるほど遠くに流されてしまっていたのです。
「離岸流」って言葉聞いたことあるでしょうか。海岸に押し寄せた波と海水は海岸のある一点から沖に向かって強力な水流となって帰っていきます。海岸で白波が立たない一見穏やかな場所は決して近づかないでください。なぜなら、離岸流が発生しているケースが多々あるからです。
海の知識は少しあったので、自分たちが離岸流に流されたことはすぐに理解できました。この場合、流れに逆らって泳ぐのではなく、岸と平行に泳ぎ、離岸流から抜け出してから岸に向かって泳がなければなりません。
友人と2人、顔を見合わせ、言葉はなかったものの、瞬時に自分たちが今置かれている状況、そしてどうするべきかを共有した気がしました。テレパシーと言うか、なんと言うか不思議な感覚でしたが、こう言う危機的状況には人間普段は持たない能力を使えるのかもしれません。
その後、元水泳部の友人は20分ほどで岸につき、ことなきを得ましたが、問題は水泳が下手な自分でした。
もともと水泳は得意ではなく、クロールで50m泳ぐのさえ厳しいと言う水泳が苦手な自分は泳ぎ始めて開始3分で足がつってしまいました。
「このままでは本当に死ぬ」と思ったその時、不思議と冷静になったのを覚えています。
シャツを脱ぎ、履いていた水にうくサンダルをパンツの中に入れて少しでも浮力を得られるようにし、平泳ぎのように腕のみで水を漕いで進みました。自分、腕はゴリラ並みに筋肉付いているので、腕でならなんとかいける気がしました。
当然足が動かないので、推進力はほとんどなく、1時間はゆうに漕ぎ続けたと思います。
「ああ、サメに襲われたらどうしよう」「死ぬんかな、親孝行しとけばよかった」「意外と人間死ぬもんなのかな」とかずっと考えながら泳いでいたのを覚えています。
1時間後、生還しました。本当に死ぬかと思った。あの時は海の恐ろしさ、いかに海を舐めていたか、その浅はかさを思い知った気がしました。
あとで知ったのですが、その海域はハブクラゲと言う猛毒をもつクラゲが大量に湧いていたと言うことです。本当に奇跡だったのかもしれない...と思うと今でもブルっときますね。
今年は去年に比べて大したことはないのですが、台風の合間をぬって海に出たら、離岸流に流され、ついでに押し寄せる大波に何度も飲み込まれて足首を切って溺れかけました。
ウェットスーツを着ていたので事なきを得ましたが...もしラッシュガードなんか着ていたら全身ズタズタにされていたと思います。
2度お盆の海で死にかけて思うことは、
海を舐めてはいけません。ということです。
人間というちっぽけな生物ではこの地球上の7割をしめる海という大自然に敵うはずないんです。
また、海で遭難すると搜索する人や、家族、友人、地域の人など多くの人に多大な迷惑がかかります。そういったことも今まで軽く考えていた自分は本当に海にでる資格はないと反省して、今後はこういったことのないようにと強く思っています。
夏も終わりますが、海や川に遊びに行く時は万全の状態で行くようにしましょう。悲しい思い出、人生最後の思い出ではなく、夏の終わりの楽しい思い出で終われるように....