-SPEAR➛ Okinawa Spear Fishing

日常のこととか趣味のこととかのんびりまったり

相利共生の話

今日は昨日から琉球大学で行われていた公開セミナー

「掃除魚擬態の真相:沖縄の珊瑚礁から」

に行って来ました。このセミナーは中京大学の桑村哲生先生が講義されるとのことで結構楽しみにしてました。

桑村先生は「日本魚類学会」という日本で一番大きな学会の前会長であり、動物行動学学会元会長でもあるというすごい徳の高い先生で、ちょっとビビっていたところもあったのですが、実際にお会いしてみると、チャーミングで面白い方でした(笑

 

さて、この「掃除魚」

みなさんなんの魚のことかわかりますか?我らが百科事典wikipediaによると..

 

掃除魚(そうじうお、Cleaner fishes)とは、他種のの死んだ皮膚組織や外部寄生虫を食べる習性をもつ魚類の総称。これは双方が利益を得る生態学的相互作用、すなわち相利共生の一例として理解されている[1]

ベラハゼシクリッドナマズなど、さまざまな魚が掃除行動をすることが知られている。

 とあります。要するに、他の魚の垢や、寄生虫を食べてくれる魚のことなんですね。

有名な例だと、ホンソメワケベラや夏のプールでおなじみドクターフィッシュなどですね!大きな肉食の魚の口のなかに入って歯の間を掃除する細長い魚を見たことがある人もいるかもしれません。あれがホンソメワケベラです。

f:id:qbdpzzz:20180808184437j:plain

http://www.croissant-island.com/sakana/honsomewakebera.htmlk

こんな感じ

 

なぜこの魚が食べられずにいられるのか。それは、大きな魚にとっても、ホンソメワケベラにとっても、お互いに嬉しいメリットがあるからなんです。それがタイトルにある「相利共生」というもの。

大きな魚にはたくさんの寄生虫がついています。大きな魚にとって寄生虫は栄養をとるし皮膚を破るしで邪魔な存在なんです。そこでホンソメワケベラがその寄生虫を食べてあげるというわけです。ホンソメワケベラも探し回る労力を使わずに楽に餌を食べることができ、また、クリーニング中は他の魚に襲われる心配もない。このようにして相利共生は成り立っています。

 

さて、掃除魚とは何かわかったところで、今回の講義の内容なんですが、ざっくりいうと掃除魚とそれに擬態する魚との関係性や、先生の30年余りに渡る研究の成果を発表する、というものでした。

 

その中で夏休みの自由研究や、誰かに話したくなる面白い話があったので紹介したいと思います。

 

ちょっと長いので後半に続きます👉